2008年01月13日
Glenfiddich
今から20年近くも前の話ですが、当時私は、米国サンフランシスコから南へ車で1時間ほど走ったところにある「シリコン・バレー」という呼び方で知られていたコンピューター関連の会社が集まっている地域で勤務することになりました。
けれども、私の英語の能力は、研修や視察ではない<業務>をこなしていくには十分ではありませんでした。つまりは、いっしょに働いている人たちが何を言っているのか十分に分からない、自分が言いたいことが伝えられない、という状況で仕事をスタートしました。
勘違い(理解不足)から間違いをしたり、仕事を滞らせたりしてまわりには迷惑をかけてばかり。同僚はみんな、私に温かく接してくれるのですが、自分の能力の無さがほとほとイヤになっていました。
そして、1週間ほど過ぎた頃には、私は当初の元気も意気込みもなくなり、すっかり落ち込んでしまっていたのです。
そんなとき、私のメンター(指導)をしてくれていた同僚から、一緒に飲みに行こうと誘われました。
「おまえはやっぱり日本人だから、ジャパニーズ・サケが飲めるところがいいか?」と聞かれたので、
「折角なんだから、あなたの国の酒を飲んでみたいです」と答えたところ、
「おれのおじいさんはEnglandの出身だから、それじゃ、スコッチ・ウィスキーだな」
ということで(私の英語力はこんなものです)、Duke of Edinburgh いうブリティッシュ・パブに連れて行ってくれたのです。
そこで彼は「おまえは初心者だから、これを飲め」と勧められたのが、グレンフィディック ピュア モルト(Glenfiddich pure malt) でした。このときのボトルには「8」と熟成年数が書かれていたように思うのですが、はっきりと覚えてません。
ショットグラスに注がれた淡い黄金色のグレンフィディックをひとくち啜ったときの驚きは今でもよく覚えています。西洋梨のような、青りんごのような、そしてなぜか、カカオの風味もして…と、こんな旨いウィスキーがあるのかと、さすがアメリカだなぁと、とんちんかんな感心をしたものでした。
「どうだ? 飲めるか?」とメンターの彼に聞かれて私は「とても美味しいです。いままで飲んだことがあるウィスキーとは全然違います」と。すると彼は、「これはウィスキーの中でもシングル・モルトと言って…」と説明を始めてくれました。実は、このときまで私はシングル・モルトのことは知りませんでした。彼はスコッチのシングル・モルトについて色んなことを話してくれました。
彼の話を聞いているうちに、彼の喋ってる内容をきちんと理解できてるし、うまく聞きとれなかったことを聞き返したり、分らないことを質問も出来るし、日本酒について語ったりもしている自分がいました。
それは、数杯飲んだグレンフィディックの酔いのおかげで、瑣末な文法の間違いや自分の発音に神経質にならなくなって、<英語>に注意するのではなく、彼との話の内容に注意が向くようになっていたからだったんだと、後日気がつくことになるのですが。
そんな風にして、私がシングル・モルト愛好家になるきっかけになった Glenfiddich ですが、ボトルのデザインが変わりました。シンプルかつモダンで、前のより男性的な印象を受けます。今回は箱までも三角柱形になったのですが、箱の中でボトルをくるくると回せるくらいにちょっと太っちょです。
味の方は大きくは変わっていないようですが、ややドライになった(特に、フィニッシュが)ように思えます。
けれども、私の英語の能力は、研修や視察ではない<業務>をこなしていくには十分ではありませんでした。つまりは、いっしょに働いている人たちが何を言っているのか十分に分からない、自分が言いたいことが伝えられない、という状況で仕事をスタートしました。
勘違い(理解不足)から間違いをしたり、仕事を滞らせたりしてまわりには迷惑をかけてばかり。同僚はみんな、私に温かく接してくれるのですが、自分の能力の無さがほとほとイヤになっていました。
そして、1週間ほど過ぎた頃には、私は当初の元気も意気込みもなくなり、すっかり落ち込んでしまっていたのです。
そんなとき、私のメンター(指導)をしてくれていた同僚から、一緒に飲みに行こうと誘われました。
「おまえはやっぱり日本人だから、ジャパニーズ・サケが飲めるところがいいか?」と聞かれたので、
「折角なんだから、あなたの国の酒を飲んでみたいです」と答えたところ、
「おれのおじいさんはEnglandの出身だから、それじゃ、スコッチ・ウィスキーだな」
ということで(私の英語力はこんなものです)、Duke of Edinburgh いうブリティッシュ・パブに連れて行ってくれたのです。
そこで彼は「おまえは初心者だから、これを飲め」と勧められたのが、グレンフィディック ピュア モルト(Glenfiddich pure malt) でした。このときのボトルには「8」と熟成年数が書かれていたように思うのですが、はっきりと覚えてません。
ショットグラスに注がれた淡い黄金色のグレンフィディックをひとくち啜ったときの驚きは今でもよく覚えています。西洋梨のような、青りんごのような、そしてなぜか、カカオの風味もして…と、こんな旨いウィスキーがあるのかと、さすがアメリカだなぁと、とんちんかんな感心をしたものでした。
「どうだ? 飲めるか?」とメンターの彼に聞かれて私は「とても美味しいです。いままで飲んだことがあるウィスキーとは全然違います」と。すると彼は、「これはウィスキーの中でもシングル・モルトと言って…」と説明を始めてくれました。実は、このときまで私はシングル・モルトのことは知りませんでした。彼はスコッチのシングル・モルトについて色んなことを話してくれました。
彼の話を聞いているうちに、彼の喋ってる内容をきちんと理解できてるし、うまく聞きとれなかったことを聞き返したり、分らないことを質問も出来るし、日本酒について語ったりもしている自分がいました。
それは、数杯飲んだグレンフィディックの酔いのおかげで、瑣末な文法の間違いや自分の発音に神経質にならなくなって、<英語>に注意するのではなく、彼との話の内容に注意が向くようになっていたからだったんだと、後日気がつくことになるのですが。
そんな風にして、私がシングル・モルト愛好家になるきっかけになった Glenfiddich ですが、ボトルのデザインが変わりました。シンプルかつモダンで、前のより男性的な印象を受けます。今回は箱までも三角柱形になったのですが、箱の中でボトルをくるくると回せるくらいにちょっと太っちょです。味の方は大きくは変わっていないようですが、ややドライになった(特に、フィニッシュが)ように思えます。
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リサイクルトナー
リサイクルトナー【リサイクルトナー】at 2008年01月14日 10:14
現在、日本では数え切れないほどのブランドがあり、そのブランド志向の人が年々多くなっています。 今誰もが注目しているのはナンバーナインの中でもキャップでしょう。
キャップはナンバーナイン【@ナンバーナイン】at 2008年03月05日 20:04
この記事へのコメント
barley 様
ご無沙汰しています。
お話、まさにお酒が取り持つ縁ですね。
この日が、Mr.Gentleman 誕生の日でしょうか?
Glenfiddichの新しいボトル・デザイン、いい感じですね♪
ご無沙汰しています。
お話、まさにお酒が取り持つ縁ですね。
この日が、Mr.Gentleman 誕生の日でしょうか?
Glenfiddichの新しいボトル・デザイン、いい感じですね♪
Posted by browne at 2008年01月14日 00:14
もしこの時、メンターの彼が声をかけてくれていなかったらモルトへの思い入れは違ったものになっていたかもしれませんね
これも不思議な縁ですね
これも不思議な縁ですね
Posted by モルト大好き at 2008年01月14日 00:39
barley 様
ご無沙汰しています。
あけまして、おめでとうございます。
私の場合は、まちがいなく、日本酒に行っていたと思います。
「あなたの国の酒」がバーボンでなく、
スコッチ(イングランドでなくスコットランド)
というのも面白いですね。
もっとも「イングランドの酒」というのは知りませんが(^^♪
ご無沙汰しています。
あけまして、おめでとうございます。
私の場合は、まちがいなく、日本酒に行っていたと思います。
「あなたの国の酒」がバーボンでなく、
スコッチ(イングランドでなくスコットランド)
というのも面白いですね。
もっとも「イングランドの酒」というのは知りませんが(^^♪
Posted by ホルモン同好会の呑んだくれ at 2008年01月14日 00:47
習うより慣れよと申しますが、それを地でいく貴重な経験をなさったんですね。
barleyさんの人当たりの優しさはそんな積み重ねの結実でしょうか。タダシ、ヒトカワムケバタダノオヤジダケレド(^-^)
barleyさんの人当たりの優しさはそんな積み重ねの結実でしょうか。タダシ、ヒトカワムケバタダノオヤジダケレド(^-^)
Posted by THE WHISKEY at 2008年01月14日 03:44
わーい!ばーれーさまこんばんは♪ピノコですよ、覚えてくださっていますか?
もともとアイラからモルトに入った私がグレンフィデックを初めて飲んだのは、8年ほど前のことでした。(遅)
パリのハードロックカフェに唯一置いてあったシングルモルトです。
やはり世界各国で最も親しまれているモルトなのでしょうね。新しいデザインも素敵です。
もともとアイラからモルトに入った私がグレンフィデックを初めて飲んだのは、8年ほど前のことでした。(遅)
パリのハードロックカフェに唯一置いてあったシングルモルトです。
やはり世界各国で最も親しまれているモルトなのでしょうね。新しいデザインも素敵です。
Posted by PINOKO at 2008年01月14日 05:32
多分、今の私と同じ年齢か少し下のときですね。
いい経験談を読ませていただきました。m(_ _)m
いい経験談を読ませていただきました。m(_ _)m
Posted by か at 2008年01月14日 06:16
barleyさん、こんにちは。
思い出のウイスキーって、ずっと心に残りますね。そういうウイスキー程美味しいものは無いと思います。
それと、グレンフィディックのラベルのデザイン、オシャレになったのですね。
そう言えば以前、kawakitaさんのバーでメルシャン時代のグレンフィディックが載っていましたね。
思い出のウイスキーって、ずっと心に残りますね。そういうウイスキー程美味しいものは無いと思います。
それと、グレンフィディックのラベルのデザイン、オシャレになったのですね。
そう言えば以前、kawakitaさんのバーでメルシャン時代のグレンフィディックが載っていましたね。
Posted by katotomo at 2008年01月14日 11:18
browne 兄さん、こんにちは
はい。少なくともシングル・モルト好きの Drinking Gentleman はこの日に生まれたかと。
ただし、browneさんのおっしゃられる Mr.Gentleman は、昨年の終り頃、行方不明になったようでして…。
はい。少なくともシングル・モルト好きの Drinking Gentleman はこの日に生まれたかと。
ただし、browneさんのおっしゃられる Mr.Gentleman は、昨年の終り頃、行方不明になったようでして…。
Posted by barley at 2008年01月14日 22:02
モルト大好き さん、こんにちは
確かに、あの時、メンターの彼がシーバスの様な、よくあるブレンドを勧めていたらどうだったんだろう、と考えると…どうなってたんでしょうか(@_@)
それでも今頃は、ウスケバで、ブレンドのことを熱く語っていたかもしれませんが。
確かに、あの時、メンターの彼がシーバスの様な、よくあるブレンドを勧めていたらどうだったんだろう、と考えると…どうなってたんでしょうか(@_@)
それでも今頃は、ウスケバで、ブレンドのことを熱く語っていたかもしれませんが。
Posted by barley at 2008年01月14日 22:05
ホルモン同好会の呑んだくれ さん、こんにちは
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
当時は、米国西海岸のレストランでよく出されていたのは、日本酒のような酒、が多かったんでパスしたというのもありました。現在は、カリフォルニア米を使ったうまい酒もあるようですが。
イングランドの酒は、私のイメージでは、ジンですねぇ。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
当時は、米国西海岸のレストランでよく出されていたのは、日本酒のような酒、が多かったんでパスしたというのもありました。現在は、カリフォルニア米を使ったうまい酒もあるようですが。
イングランドの酒は、私のイメージでは、ジンですねぇ。
Posted by barley at 2008年01月14日 22:07
THE WHISKEY さん、こんにちは
人当たりが優しいなんて生まれて初めて言われましたが(笑)、いろんな人がいて、いろんな考え方があって、どれが正しいとか間違ってるとかは一概に言えないということを学んだのはちょうどこの頃でした。
でもまだまだ、どうしたら相手の考えかたを受け入れられるか、を勉強中です。
人当たりが優しいなんて生まれて初めて言われましたが(笑)、いろんな人がいて、いろんな考え方があって、どれが正しいとか間違ってるとかは一概に言えないということを学んだのはちょうどこの頃でした。
でもまだまだ、どうしたら相手の考えかたを受け入れられるか、を勉強中です。
Posted by barley at 2008年01月14日 22:08
PINOKO さん、はじめまして(笑)
グレンフィデックとの出会いはパリでしたか。ってか、ハードロックカフェでモルトとはカッコイイ!
ヨーロッパ、北米、アジアの空港の免税店には必ずと言っていいほど、グレンフィデックが並んでますもんね。その隣にはグレンリベットとラフロイグって感じでしょうか。
グレンフィデックとの出会いはパリでしたか。ってか、ハードロックカフェでモルトとはカッコイイ!
ヨーロッパ、北米、アジアの空港の免税店には必ずと言っていいほど、グレンフィデックが並んでますもんね。その隣にはグレンリベットとラフロイグって感じでしょうか。
Posted by barley at 2008年01月14日 22:10
か さん、こんにちは
今年もよろしくお願いいたします。
かさんと、同じ年齢の頃の自分とを比べたら、かさんのほうがよっぽど立派だと感じてますけど…ね。
けど、私の経験を参考にしている限り、おっちゃんへの道は約束されたも同然!?
今年もよろしくお願いいたします。
かさんと、同じ年齢の頃の自分とを比べたら、かさんのほうがよっぽど立派だと感じてますけど…ね。
けど、私の経験を参考にしている限り、おっちゃんへの道は約束されたも同然!?
Posted by barley at 2008年01月14日 22:12
katotomo さん、こんにちは
当時は一時帰国したときに空港の免税店で買ってたので、輸入元がメルシャンという時代は、実は私にはピンと来ないのです...
グレンフィデックの12年を飲んで、「うまい、んだけど…」と舌が肥えてしまった自分をちょっとさみしく感じたりもします。
当時は一時帰国したときに空港の免税店で買ってたので、輸入元がメルシャンという時代は、実は私にはピンと来ないのです...
グレンフィデックの12年を飲んで、「うまい、んだけど…」と舌が肥えてしまった自分をちょっとさみしく感じたりもします。
Posted by barley at 2008年01月14日 22:14





